一般的に「横向きで寝る」ということは安眠目的であるとされていて、「あまり肩こりのために横向きで寝ましょう」とは言われません。そもそも左右非対称となってしまいますしね。

しかし横向きで寝ることによって得られる安眠は、それすなわち身体への負担も小さくなる可能性があることを意味し、それは肩こりや首の痛みも緩和されるということかもしれません。

というわけでこの記事では、横向きで寝ることによってのメリットを全体的にまとめていきたいと思います。

そもそも自分が好きな、もしくは自分の身体に合った就寝スタイルが横向きメインということもあるでしょうし、ここは知っておいて損はないと思っています。

そもそもなぜ横向きは安眠/快眠に効果がある?

まずはそもそも横向きで寝ることの意味を考えてみましょう。

一般的に考えられている横向きで寝るメリットは、

  • 気道が狭まらなくなることによる呼吸の楽さ
  • 頭を乗せる安定感の向上

などです。

1.いびきを改善したい方、睡眠時の無呼吸を改善したい方は横向き推奨です

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「いびきをかく人は横向きに寝かせろ」というくらい睡眠時の呼吸に関して横寝は効果的です。

snore-mechanism

元来いびきとはこのように「空気の通り道での振動」によって音が鳴る現象ですが、これは重力によって口蓋垂(のどちんこ)や喉全体が下がり、それにより気道が狭まることによって発生します。

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これを横向きにすることで「のどちんこ達が落ちてくる方向を変える」というのが横寝の持つ意味合いです。

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横向きになると喉のラインが一直線上になり、気道が大きく確保されるイメージがつきますよね。

実際、いびきに悩む人(実際には本人ではなくその近くにいる奥様などですが笑)は横に寝させるだけで一気にいびきが止まります。
私も飲み屋で友人がうるさいいびきをかいたりしているときは自分で横向きに転がします。するときれいに収まるんですよね。笑

というわけで、どうやらいびき云々だけではなく呼吸全体に対して楽な感じがありそうな気がしてきませんか?

最初ベッドには仰向けで入ることが多くても、居心地が悪くなって寝返りを打つときって、横になるとすごいすっきりすることがありますよね。あれがまさにこの話だと私は考えています。

横向き寝は人間の就寝には必要なワンシーンだと言えるでしょう。

2.頭の安定度合いの向上

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人によりいくつかパターンがあると思いますが、頭だけに限って言えば真っ直ぐ真上(=仰向け)になるよりは頭の側面を枕に置いたほうが収まりは良さそうです。

余程頭が丸い人でもおそらくは側面の方が平らな範囲は広いはずで、枕への相性は良いはずです。まあ仰向けの横向きなのかうつ伏せの横向きなのかにもよるとは思いますが…。

頭の形は赤ちゃんのころにどういう方向で寝かすかによって後天的にだいぶ変化させられるのですが(ソース)、大人になってしまってはどうしようもないので、自分の就寝スタイルを上手く決めて付き合っていくしかありません。

※ちなみに、特に日本人は後頭部がきれいな丸じゃない形が多いと言われていて、そうしないためには赤ちゃんの頭をいつも仰向けになるようにコロコロ転がすようなイメージが大切だそうです。

しかし一般的には横向き寝にもデメリットはあって、それは就寝姿勢が左右非対称になってしまうという点。

つまり、身体にとっては負担が均一にならない上に手や腕がしびれやすいなどシンプルに色んな問題を起こすのです。

仰向けで寝始める

横向きに寝返りを打つ

反対側に寝返りを打つ

以下ループ

という流れが多いのもこれによるものです。

しかし、逆に言えば上手く左右のバランスを保てるのなら身体への負担も分散させられるでしょう。

次からはこの辺りが関わってきます。

横向きで寝ることによる肩や首への影響

で、「横向きで寝るのは肩や首へはどういう影響があるのか」ですが、ここからは私の推測というか意見/考えになります。

まずは関係のありそうな論文を探してみました。

患者を側臥位にてリラックスさせ,PTは側頸部筋群の筋緊張亢進部を触診,そして主に肘を使って圧追伸張法を行う。主に胸鎖乳突筋を圧迫伸張するの が有効であると思われる。全体的に柔らかくなったら患者を椅坐位にてリラックスさせ,PTは後頸部筋群の筋緊張亢進部を触診,そして主に肘を使って圧追伸張法を行う。主に僧帽筋上部線維を圧迫伸張するのが有効であると思われる。

これらを見ると、側臥位、つまり横向き寝は首周りの筋肉をリラックスさせることに関して非常に効果的な見方をしているということが分かります。
実際に筋肉の弛緩度合いなどまで測定しているような研究はざっと見た感じ見当たりませんでしたが、横向きで寝る場合、首に関しては無駄な負荷はかかりにくいのだろうということが改めて分かりました。枕の高ささえ適切なら、当然肩にも良い影響はあるでしょう。

ちなみにこちらは先ほどまでの話題だった「横向きのときの呼吸の楽さ」について。

そして,閉塞性睡眠時呼吸障害例におい て,体位が仰臥位と側臥位の場合での, apnea-hypopnea index, 平均無呼吸時間,睡 眠段階,酸素飽和度の減少,食道内圧値等につ いて検討を加えた.また,主な閉塞および狭窄 が上気道にあると考えられるので,体位が仰臥 位で,顔の位置が正面と横向きの場合について も検討を加えた.

(中略)

apneat hypopnea index は仰臥位で57.9,側臥位で2.42,酸素飽和 度の平均減少値は仰臥位で7.98%,側臥位で6 %となり,それぞれ明らかな改善を示した.

細かい内容自体は小難しいものなので読み込む必要はありませんが、シンプルに横向きのときの方が寝ているときの諸々の状態は改善されたという趣旨のことを言っています。しっかし科学的にも呼吸の楽さは実証されていますね。

普通に考えると「横向きになっているときに下になっている側の筋肉などは硬直したり凝ったりしやすそう」ですが、それが適切な体圧分散だったらむしろメリットの方が大きそう、という風に思えるようになってきました。

それと、もともと肩こりが起きるメカニズム的には横向き寝は良い手段であるとも言えます。

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出典:www.rakuten.co.jp

このように、頭から身体の中央に向けてのラインが(枕の高さが合っていれば)床と平行でかつ一直線上になりやすいので、身体からすると非常に自然な状態になっていると考えられます。

なぜ枕によって肩こりが起きたり首が痛くなったりするのかは「枕の高さ」は肩こりや首の痛みの改善に直結する最も大切な要素ですの記事でも詳しくお話しているので併せてお読みください。

これらの理屈から考えると、横向きは効果的であるとだいぶ言えるのではないでしょうか。「条件さえ合えば」という仮定は付くんですが、その「条件の揃いやすさ」は仰向けよりハードルが低いと思います。

以下、私としての結論です。

枕どうこうで肩こりになる理由は突き詰めれば「首へ無駄な負担がかかっていないかどうなのか」に集約されますので、そういう意味では仰向けであろうと横向きであろうと肩こりが改善される可能性は銃部に同じだけあると思います。

その「どちらがいいか?」という問いに対して「人それぞれです」という回答があるだけで、筋肉のリラックス度合いはきっと千差万別です。ただその中のひとつの形態であるだけであって、「仰向けだから」「横向きだから」という議論はあまり意味がないのかなと今では考えています。

そもそも「安眠」できているなら「身体への負担もない」はず

これも私が思っていることです。

ここは極論なんですが、「安眠」という言葉は「もし肩こりとかがある」のなら成り立たないと思いませんか?

言葉の綾を取るようなつもりはないのですが、「横向きは安眠に繋がる!」などネットではよく見かけるフレーズですが「それって本当に適切な枕を使って、肩こりとかも起きていないっていう意味なの?」と私はいつも思ってしまいます。

結局大切なのは枕選びで、自分の体形にあったものが必要不可欠という事実は変わりませんね。

ただし、余程の人でない限り寝返りをしたら横向きにはなるはずなので、仰向けベースで枕を選ぶ場合でも横向きのことは頭に置いておくべきでしょう。なおかつ自分にふさわしい「横寝スタイル」まで研究できればこの上ないですね。

横向き寝におすすめの枕はこれ!

これまで横向きで寝ることのメリットをたくさんご紹介してきましたが、それは身体、特に首に対して無駄な負荷がかからないことを前提としているのであって、自分に合った枕がないとむしろ逆効果となってしまうでしょう。

つい上でも言ったように、仰向けだろうと横向きだろうと自分に合った枕選びができていることは前提なんですよね。

そして。

横向きに寝ることを想定した、いや、横向きで寝るためだけに作られた枕はほとんどありません。中でも特段のおすすめはこれひとつ。

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横向き寝専用まくら「YOKONE3」

名前まで横寝用です。笑
その名の通り「横向きで寝ることに特化した枕」で、睡眠障害などのためにも開発されてきたものです。

分かりやすい大きなポイントとして、

  • 横向きになるときの課題である「肩の高さ」に対するアプローチ
  • 置き場所に困る手や腕のことも考えられている

というのがあります。

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もともと単なる「高さ」だけではなく構造的に肩と枕の高さが合いやすくなっているのに加え、このように自由な高さ調節まで可能です。
もともと9cmと高めなのは、もちろん横向きで寝ることを最優先に考えてあるからです。

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また、見て分かるこの変わった形状は「横向きで寝っ転がったときに絶妙に困る腕の置き場所」までフォローしてくれます。
本当にユーザー価値から検討されているよく考えられた製品であることが分かりますよね。

ちなみに「3」というのは改良を重ねてきていることの表現で、ユーザーの声を確実に吸い上げてくれている製品です(私も2までは実物を知っていますが1は知りません…)。

デザインだけやや形状が特殊ということもあり家具の調度に合うかというと怪しい側面もありますが、睡眠への優先度を考えたら些細な問題でしょう。来客が気になるなら片付ければいいですしね!

横向き専用の枕というのはけっこう珍しくて、多くの横寝プレイヤーたちがクチコミで絶賛している枕です。

横向きで寝たい人、いびきに困っている人(特に奥様!笑)、試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

もともと自分のスタイルが仰向けタイプであるのに、わざわざ横寝スタイルに変えることまでは必要ないと思いますが、横向きで寝る機会がある方は自分の寝方に少し意識を配った方が良いでしょう。

適切な環境、姿勢での横寝は安眠に繋がるとは思いますが、それこそ枕が合っていなかったりしたらそれは逆効果でしかありません。翌朝片側だけ寝違えたように痛いことも多々起きるでしょう。

先ほど紹介したような枕の存在も頭の片隅に置いて、自分の就寝姿勢と上手に付き合っていきましょう。